過剰な性能と設備投資
こんにちは。
一条工務店で建てた我が家が言うのは何ですが、ここまでの断熱性や気密性は本当に必要なのでしょうか?
他の建築会社と比較検討していく上で皆さんも考えた事があったかと思います。
結局その価値があると判断した人が一条工務店で建てる事になったのだと思いますが。
地域の気候に合っているのか
一条工務店で建てるとなった時、まず友人達はこの地域に床暖房が必要か?
今の家は何処で建てても暖かいでしょ?ということを疑問に思うようです。
その度に思い出すことは20年程前に工務店に言われた言葉です。
それは、”この地域は寒冷地では無いのだから、ペアガラスのサッシは必要ない”という言葉です。
実際今回担当してくださった一条工務店の営業さんもかつてはそのように仰っていたようです。
ところがどうでしょう。今となっては住宅向けのシングルガラスのサッシの採用の方が難しいくらいです。
断熱の仕方も国の基準として性能を上げています。
これから20年後も断熱に対する考え方は今と同じ基準や価値観なのでしょうか?
私の考えは浅はかなのかもしれないですが、きっと今よりも更に高い性能が求められるのだと思います。
だとすれば、これから30年以上この家で快適に暮らしたいと思っている私としては、今できる限りの性能があった方がいいと思います。
もちろん経済的にそのような家を建築出来る人ばかりではないですし、他の家を否定する意味で言っている訳ではありません。
他の人にそのような家の方がいいとお勧めする気もありません。
ただ私の主観ですが、快適な空間で暮らす事は、生きていく上で無駄なエネルギーを使わないでいられるのではないかと期待しています。
そのためには断熱はもちろんですが、気密性もとても重要だと思っています。
気密こそ必要
私が聞いてもっとも納得した例えがあります。
それは、いくら暖かい繊維のセーターを着ても目の粗いセーターだけでは寒い。
その上に風を通さないものを着てはじめて暖かいというものです。
お解りかとは思いますが、いくら厚い断熱材を使用しても、気密性がなければ、風を通してしまい本来の断熱性能を発揮できないという趣旨の例えです。
気密が悪いと熱を損失するという事ももちろんですが、壁に隙間がある事によって室内の湿気が壁の中を通り、壁内で結露しやすくなってしまいます。
結露がおきればカビの原因にもなってしまいますし、腐るとまで大袈裟に言うつもりはありませんが、木に湿気は良くありませんから老朽化が早くなってしまいます。
換気という点からもc値と言われる数値は1.0以下がいいと言われているようです。
よく例えられるのはストローですよね。
余計な穴があいているストローではジュースは飲めません。
それと同じで高性能な換気口が設置されていても他から空気が抜けでしまっては、効率よく汚れた空気を排出できないと言うものです。
換気、気密、断熱は全てセットで機能するので、気密性は重要です。
光熱費もよく言われることです。
熱の損失が少なければ当然温度管理に必要なエネルギーは少なくて済みます。
しかしこの点に関しては車のハイブリット車と同じで、光熱費の削減分だけで初期投資額を回収できないのではないかと思っています。
総合的なコストを安くしたいのならば、高めの断熱と気密の家で、必要な部屋だけ間欠運転した方が結局安いのではないでしょうか?
その境界線は非常に難しいところですが。
高気密高断熱の弊害
しかしデメリットも当然あると思います。
家は湿気がもっとも注意したいところですから、建築会社の経験や知識や技術は非常に大切になってきます。
見えない部分でもありますから、信じるしかありません。
当然コストはかかりますが、私自身今まで経験したことのない生活に変わります。
多くの一条工務店で建てた施主の方も同じではないでしょうか?
窓を開けない生活というのは普通想像できないものです。
気持ち的に息が詰まるような感覚になる方がいるのは当然だと思います。
まとめ
結局住んでみないとその価値はわかりません。
そこまでの性能が必要かどうかは個人の価値観でもあります。
ただ住んだ経験のないのに否定も肯定もできない事だと思います。
私が住んでみて、結局ここまでお金をかける必要は無かったと思うのか?
それとも自分の息子が家を建てる時、性能だけは上げておけというのか?
人にアドバイスするのは住んでからにしようと思います。
それではまた。
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